威信の回復か 2017 4 8

 ニュース報道によれば、2017年4月6日、
トランプ政権は、シリア軍が化学兵器を使用したと断定して、
対抗措置として、シリアの空軍基地に対して、
巡航ミサイルを発射したとあります。
 巡航ミサイルが59発と少ないものであり、
こうしたミサイルは、標的をピンポイントで攻撃できることや、
今回は、ステルス爆撃機による大型爆弾の投下がなかったことを考えると、
本格的な戦争ではなく、「象徴的なもの」だったと思われます。
つまり、トランプ政権は、威信の回復が狙いだったということでしょう。
 思い起こせば、2013年9月に、シリアのアサド政権が、
オバマ大統領が設定した「レッド・ライン(化学兵器の使用)」を超えたにもかかわらず、
オバマ大統領が軍事行動に踏み切らなかったために、
この日を境に、アメリカの国際的な影響力は、
急激に低下したと言ってよいでしょう。

非対称的な外交 2015 5 23

 オバマ政権は、
「外交とは、軍事力と表裏一体のものである」という原則を忘れていませんか。
 もちろん、平和な時代は、
「何でも話し合いましょう」という外交で問題ありませんが、
中国とロシアが、「外交と軍事力の表裏一体政策」を推進している現状では、
オバマ政権の外交は、結果的に、中国とロシアを利するものとなります。
 その結果、中国とロシアの攻勢が目立ち、
アジアインフラ投資銀行(AIIB)で象徴的だったのは、
アメリカの同盟国だった国々の離反です。
 オバマ政権が何をやりたかったのはわかりませんが、
結果的に、世界の多極化を推進したことは間違いありません。
同時に、アメリカは覇権を失いました。
 オバマ政権が、世界を多極化させることは意図していたかもしれませんが、
中国とロシアの台頭までは意図していなかったはずです。
 私は、約3年前に、
「これから、アメリカのバーゲンセールが始まる」と書きました。
 結果は、どうなったのか。
焦った中国による強引な行動が目立ちました。
 もちろん、バーゲンセールの時は、誰でも焦るので、仕方ありませんが、
中国による南シナ海の「併合」は完成したと言えるでしょう。
 世界の耳目が「ロシアによるクリミア半島の併合」に集まる間に、
中国による南シナ海の「併合」は着実に完成していきました。
 こうしてみると、結果的に、
オバマ政権は、「親中政権」だったと言いたくなります。
さらに、ユーラシア大陸において、中国とロシアの一体化を招きました。
 どうして、私は、オバマ政権を非難するのか。
それは、世界で起こっている、このような現象は、
将来的には、日本存亡の危機を招くからです。






















































































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